目次
- 1 コンテンツマーケティングとは
- 2 コンテンツマーケティングの歴史
- 3 コンテンツマーケティングとSEOの違い
- 4 コンテンツマーケティングの全体像
- 5 コンテンツマーケティングの考え方
- 6 コンテンツマーケティングのメリット
- 7 コンテンツマーケティングのデメリット
- 8 コンテンツマーケティング設計
- 9 コンテンツマーケティングの企画
- 10 カスタマージャーニー
- 11 コンテンツマーケティングシナリオとマインドマップ
- 12 サイト設計
- 13 コンテンツマーケティングを外注する場合
- 14 コンテンツマーケティングの記事作成
- 15 コンテンツの更新頻度について
- 16 コンテンツマーケティングの効果測定
- 17 コンテンツマーケティング事例
- 18 コンテンツマーケティングの欠点
- 19 コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションの関係
- 20 コンテンツマーケティングの外注先
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値あるコンテンツを作り、それを伝達することで見込客として明確に定義されたユーザーを引き寄せるマーケティング手法のこと。集めたユーザーと関係性を構築することで、最終的に利益に結びつく行動を促すことを目的とします。
コンテンツマーケティングの歴史
コンテンツマーケティングという言葉自体は国内では大手企業を中心としたWebマーケティング手法として2015年頃から流行しはじめました。
もともとコンテンツマーケティングの概念はWebだけではなく、テレビや雑誌、ラジオをはじめ、ありとあらゆる媒体を活用した情報マーケティング戦略であるということです。
実は古くから使われているコンテンツマーケティングによる宣伝
100ドル札に描かれていることでも有名なアメリカの偉人であるベンジャミン・フランクリンが、リチャード・サンダースという名前で自身の会社の認知向上を狙って1732年に創刊した雑誌「Poor Richard’s Almanack(邦題:貧しきリチャードの暦)」がコンテンツマーケティングのはじまりだと言われています。
「貧しきリチャードの暦」(Poor Richard’s Almanack)は、1732年から25年間発行していた日めくりカレンダー風の雑誌で、毎日異なる格言が掲載されていました。
「生きるために食べろ、食べるために生きるな。~Eat to live, and not live to eat.~」
「彼は富を所有しているのではなく、富が彼を所有しているのである。~He does not possess wealth,it possess him.~」
「貧乏だったことは恥ではない。しかし、これを恥じることは恥である。~Having been poor is no shame, but being shamed of it is.~」
普段本を読まない人達にも読んでもらえるよう、貧しい主人公“リチャード”というキャラクターをうまく活用し、勤勉や倹約などを伝えたと言われています。
上図:1732年に創刊した雑誌「Poor Richard’s Almanack(邦題:貧しきリチャードの暦)」の1ページ
コンテンツマーケティングとSEOの違い
コンテンツマーケティングとSEOの違いは、実現したい「目的」と「考え方」が異なるということ。
コンテンツマーケティングの目的は、Webに限らない、ありとあらゆる媒体でターゲットの興味を惹くコンテンツを用意することで、自社への認知・信頼を高め、最終的に成約までつなげること。
これに対しSEOは、検索エンジン最適化と呼ばれるとおり、検索キーワードに合致したWebページを用意することで検索結果の上位に表示させ、キーワードに合致したユーザーからの訪問を増やすことが主な目的になります。
コンテンツマーケティングの全体像
商品に対するニーズが顕在化している「今すぐ客」ではなく、まだニーズが顕在化していない「潜在客」に対し、コンテンツ(情報)提供により認知向上を図り、段階的に顧客化へとユーザーを育成していくのがコンテンツマーケティングの全体的なイメージになります。
コンテンツマーケティングの考え方
キーワードに合致したユーザーからの訪問を増やすことが目的のSEO(検索エンジン最適化)とは違い、ターゲットの興味を惹くコンテンツで自社への認知度を高め、継続的にユーザーとの接点を作ることで段階的に信頼を得ながら、最終的に購買へとつながる流れを作り出すことがコンテンツマーケティングを活用する目的となります。
マーケティング手法 | 即効性 | 費用対効果 | 資産価値 | 育成効果 |
リスティング広告 | ○ | × | × | × |
SEO対策 | △ | ○ | ○ | × |
コンテンツマーケティング | × | ○ | ◎ | ◎ |
コンテンツマーケティングのメリット
- 手間はかかるが、自分で情報発信すれば費用はかからない
- 情報としてストックされていくので資産として残る
- ユーザーが必要とする情報を提供することで信頼を得て、未来顧客へと育成できる
- 検索エンジンを経由して潜在顧客・見込み顧客が継続的に訪問してくれる
コンテンツマーケティングのデメリット
- 希望するキーワードの検索結果に上位表示されるまでに時間が掛かる(人気のキーワードだと上位表示が難しい)
- 検索アルゴリズムに依存するため、常に上位に表示される保証はない
- 自分で取り組む場合はある程度コンテンツマーケティングに関する専門知識が必要になる
コンテンツマーケティング設計
目標設定(コンバージョン)
段階的に達成できる目標(コンバージョン)を設定する
- サイト訪問による認知向上…まずは存在を知ってもらうことが目的
- リピーター(再訪問者)の獲得…何度も訪問してもらうことが目的
- 会員登録(ユーザー登録・メルマガ登録・資料ダウンロードなど)…氏名やメールアドレスを収集し、定期的にコミュニケーションが取れるようにすることが目的
KPI(重要業績評価指標、成果指標)
- 訪問者数
- 資料請求数
- ホワイトペーパーのダウンロード数
- メルマガ登録数
- 問い合わせ数
- 収益向上
- エンゲージメント率の向上(SNSでのコメント数やいいね数など)
ターゲット設定
ターゲットに合致したコンテンツを設計するために、理想のユーザー像を定義する必要がある。
ペルソナによるターゲット設定
ペルソナとは、あなたの製品やサービスにおける顧客の人物像です。
企業のマーケティング戦略において、ターゲットとなるユーザーを明確にすることは非常に重要です。しかし、ほとんどの企業では社内の共通認識が形成されず、ターゲット像がぼやけてしまうことが多く見受けられます。社内の意見をすべて取り入れた結果、どのユーザーのニーズも満たせない商品になってしまったという事例も数多く存在しています。
ペルソナを描くことで、顧客の感情や理想をイメージすることができ、その人物が共感するポイントを把握することができるようになります。
的確な「ペルソナ」をつくるためには、客観的なデータが必要
既存の顧客データや、調査データをもとに、今後の市場規模からあなたの商品・サービスとの親和性の高いデータを抽出しましょう。
基本属性:性別・年齢・職業・年収・趣味・家族構成など
インターネットの利用状況、その他の情報(通勤・休日などの生活スタイルや、同業他社の好きなブランドなど)を付与することで、より具現化された人物像が浮かび上がってきます。
コンテンツマーケティングの企画
スケジュールと進め方
ペルソナによるターゲット設定とコンテンツマーケティングを導入する目的が明確になったら、いよいよ実行です。
ターゲットの心をつかむコンテンツをどうやって届けるか?
コンテンツの発信方法が決まったら、専門業者に概算の見積もりとスケジュールを確認しましょう。
オウンドメディア(自社所有の媒体)によるコンテンツ発信
ホームページ、ブログ、情報誌(社外新聞)などの立ち上げにかかる費用と期間を調べる
SNSによるコンテンツ発信
FacebookページやTwitter、LINEで公式アカウントを開設(1日で完了)
動画によるコンテンツ発信
Youtubeで配信するコンテンツ動画制作にかかる費用と期間を調べる。
社内でコンテンツ制作チームを編成する場合
- 編集長(編集に関するマネジメント全般)
- 編集者(ターゲット設定・テーマ選定・コンテンツ企画・校正)
- ライター(取材・撮影・原稿執筆)
雑誌などの編集部にはコンテンツ責任者となる編集長がいて、その配下に編集者がいます。
編集長や編集者の指示により原稿などを書くのがライターの役割です。
小さな会社の場合、これらの役割をひとりでこなすことになります。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するまでの「行動」、「思考」、「感情」などの購買プロセスにおけるフレームワークのこと。
また、これをイメージ化したものを「カスタマージャーニーマップ」といいます。
実際に運用しながら改善を繰り返し、カスタマージャーニーの精度を高めていきます。
上図:カスタマージャーニーのフローイメージ
コンテンツマーケティングシナリオとマインドマップ
- フェーズ① 無関心(検索行為)
- フェーズ② 認知・興味関心(サイト訪問)
- フェーズ③ 情報収集(サイト回遊)
- フェーズ④ 比較検討(他社サイト訪問)
- フェーズ⑤ 導入検討(問い合わせ)
- フェーズ⑥ 商談成立(購入)
- フェーズ⑦ 継続利用(リピーター化)
サイト設計
コンテンツマーケティングで活用しやすいWebサイト(オウンドメディア)の設計について紹介します。
Web媒体として運用するオウンドメディアでは主に、既存のサイト内で情報発信する方法と、既存サイトと切り離して情報発信する方法があります。
企業サイト型
会社の公式サイト内でコンテンツを運営する方法
メリットとしては、同じドメイン内でコンテンツを運営することにより、ドメインの評価が高まり、自社サイトへの集客強化につながります。ブログツールを導入することで複数の編集者と共有することが可能で、コンテンツの更新管理も容易になります。
独立型のWebメディア(オウンドメディアとも呼ばれる)
会社の公式サイトとは別に専用のWebメディアを運営する方法
メリットとしては、公式サイトとは違ったタイトルやデザイン、レイアウトで展開することができるためSEOに強く、営業的要素を排除すればユーザーからも支持されやすい。
結果としてファンを獲得しやすい傾向にある。公式サイトとの相互リンクも可能。
コンテンツマーケティングを外注する場合
コンテンツマーケティングを導入する企業に必要なのが、Webサイト(ホームページやブログなどのWebメディア)です。
先に述べたように、公式サイト内で情報発信するのか、公式サイトとは別の形で情報発信するかによって制作にかかる費用が違ってきます。
Webサイトを持っていない場合
ホームページ制作(企業紹介ページ5頁+ブログツール)
費用相場 20万円~
※CMS(WordPressやMobableTYPE)を導入した場合
※別途Webサーバーの維持費用が必要
企業紹介型のWebサイトで最低限必要なコンテンツについて
トップページ(会社で行っている事業の概要や最新情報の掲載など)
└ブログ(お知らせやお役立ちコンテンツの掲載など)
└製品・サービス紹介(製品紹介やサービスの詳細、料金案内など)
└会社概要(会社名、代表者名、本社所在地、事業内容、資本金、設立年月日など)
└お問い合わせ(コンタクトフォームシステム)
└プライバシーポリシー(個人情報保護に関する考え方や方針などを記載)
自社所有のWebサイトを持っている場合
CMS(ブログツール)を導入
費用相場 3万円~
※CMS(WordPressやMobableTYPE)を導入した場合のインストール設置代行費用。
※別途Webサーバーの維持費用が必要
※Webサーバーとは?
簡単に説明すると、インターネット上にWebサイト(オウンドメディア)を公開するためのデータ保管庫ことです。自動車でいうと駐車場のようなもの。Webサーバーという、インターネット上に公開する場所がないと、誰にも閲覧することはできません。
コンテンツを配信する仕組みが準備できたら、次にコンテンツ配信について解説します。
コンテンツマーケティングの記事作成
コンテンツとは、情報の内容そのものです。
コンテンツマーケティングで重要なことは、ユーザーが求めている情報を提供することです。つまり、ユーザーの欲求をきちんと理解し、それを適切に情報として提供することでユーザーの信頼を得ることが大切です。
ユーザーの欲求を知る方法
ユーザーの“知りたい”という欲求そのものが「検索行為」です。
ユーザーは主に検索エンジンで知りたい情報のキーワードを入力し、情報を収集します。
このキーワードはユーザーによってさまざまですが、ある一定数を超えるキーワードの場合、オートコンプリートという機能により、ユーザーが検索ワードを最後まで入力しなくても、キーワードを先読みして候補を提案してくれます。この候補にあがっているキーワードこそがユーザーの欲求を知る重要な指標となります。
コンテンツマーケティングで重要な記事の書き方
誰に伝えるのか?
まずは、その記事を読んで欲しいターゲットを細かく絞ってみましょう。
例えば、本記事の場合は小さな会社を経営するブログ初心者の方を対象に書いています。
[ターゲットの絞り方]
- 性別:男性
- 年齢:40代
- 職業:小規模企業経営者
- 年収:1000万円
- 家族構成:妻(専業主婦)、子ども(小学2年生の男児、小学1年生の女児)
- 趣味:ドライブ、旅行
- パソコンスキル:ブログ初心者
- ネット接続時間:21時~22時の1時間程度
誰に向かってこの記事を書いているのか?
この記事を読む人(ターゲット)は誰か?を明確にすることが重要です。
何を伝えるのか?
一般的にユーザーは、自分が興味のある記事しか読みません。
「これって自分に関係あるかも?」と感じさせる内容を書くことが重要となります。しかし、何を伝えるのかが明確でないと、読む人も反応に困ってしまいます。上記で設定したターゲットと照らし合わせて、伝えたい内容を整理して“自分は何を伝えたいのか?”を明確化しましょう。
どのように伝えるのか?
誰に、何を、どのように伝えるか?
Webライティングの場合の“どのように伝えるか?”は文章表現にあたります。
言語・文字は一度にまとめて情報を与えられない代わりに、文章全体で雰囲気・空気をつくりだしたり、人の心を強く動かしたりする力をもっています。
せっかく素晴らしいことを言っているのに、感じの悪い言い方をしてしまうと誰も耳を傾けてくれません。
本来ひとの意見を聴く時は「何を言っているのか?」に集中することが重要なはずなのに、時として「どういう風に言われているのか?」ということに気を奪われ、受け止め方を変えてしまいます。
「○○をやれ!」などと命令口調で言われれば、素直に受け止めることができなくなるのに対し、「○○していただけませんか?」と頼まれると、言葉通り素直に受け止めてしまう。言い方、書き方をほんの少し工夫するだけで、あなた自身のキャラクターや文章に対する受け止め方も大きく変わるでしょう。
わかりにくい言葉は使わない
知識の無い人にでも分かるように、難しい言葉は使わないようにしましょう。
小学生でも理解できるような内容が望ましいです。
しかし、いくらわかりやすい言葉を用いても「結局何が書いてあるのか分からない」ものはNGです。
伝えたいことを明確にし、誰にでもわかりやすい言葉を用いてシンプルに表現しましょう。
タイトルは一番最後に決める
新聞や雑誌の表紙に目を通すと、インパクトのあるタイトルを目にしたことはありませんか?
プロの編集者はタイトルに全力を注いでいると言っても過言ではありません。
せっかく素晴らしい記事を書いたとしても、タイトルが魅力的でなければ誰も興味を持ってくれないのですから。記事で「一番伝えたかった内容」がきちんと反映された魅力的なタイトルをつけましょう。
また、長すぎるタイトルは残念ながら検索結果で表示が途切れてしまうため、30文字以内でユーザーが興味を引くようなタイトルをシンプルに表現しましょう。
具体的な効果(数字)を盛り込んでいるとよりインパクトが出ます。
例)1日たったの3分で10キロも痩せるダイエット法をご紹介!
コンテンツの更新頻度について
情報は鮮度が命です。古くなった情報があれば随時更新を行いましょう。
ユーザーが知りたい情報がなければコンテンツの配信数(ページ数の量産)にあまり意味はありません。
たった1ページのコンテンツでも、ユーザーが知りたい情報がきちんとまとまって掲載されていれば検索エンジンからも高い評価を得ることができます。
ただ、ユーザーの信頼を得ていくというコンテンツマーケティングの考え方からいうと、定期的にコンテンツ配信を行うことで、ユーザーとの接触回数を増やし、親しみを覚えてもらうということではコンテンツの配信頻度は重要です。
できれば最低でも月に1回はユーザーに役立つコンテンツを発信できるようにがんばりましょう。
コンテンツマーケティングの効果測定
コンテンツ配信後はユーザーの反応がどう変化していくのか、必ず定期的に評価を行うようにしましょう。
Googleアナリティクスでユーザーの反応を測定する
Googleが無料で提供するWebページのアクセス解析サービス。
Googleアナリティクスを導入することで、誰が、いつ、どこから、どんな端末からWebページに訪問したのかが明確になります。
ユーザーの満足度を測る指標として閲覧されたページの滞在時間があります。
滞在時間=閲覧時間÷セッション数
セッションの滞在時間=(サイトの最後のページを開いた時間−サイトの最初のページを開いた時間)
滞在時間が短いページは情報を追加したり説明を捕捉するなど、コンテンツの改善余地があることがわかります。
ただし、最初に閲覧したページで離脱したユーザーの場合、滞在時間は計測されない(0秒として表示される)ので注意が必要です。
サーチコンソールで有効なキーワードを見つける
Google 検索結果でサイトのパフォーマンスを監視、管理ができる無料ツールです。
ページのクリック数・クリック率や掲載順位・クエリ(ユーザーが検索時に入力するキーワード)などが分かるようになります。たとえば、クリック数は少ないけど、成果につながっているお宝キーワードなどが見つかったりします。
コンテンツマーケティング事例
アパレル業
H&M Magagine
スウェーデンのアパレルメーカー、エイチ・アンド・エム ヘネス・アンド・マウリッツが展開するファッションブランド“H&M”のオウンドメディア『H&M Magagine』。
ファッション誌のような書体やレイアウトをうまく活用し、最新のファッションや美容、セレブのインタビューやムービーが掲載されている。
飲食・食品業
コカ・コーラ ジャーニー
日本コカ・コーラ株式会社が展開するブランディングを目的としたオウンドメディア。
コカ・コーラ誕生の歴史から、新商品の開発秘話にいたるまで、テレビCMではなかなか目にすることができない貴重な情報が満載。
製造業
TOYOTA DOGサークル
トヨタ自動車株式会社が展開する愛犬家をターゲットにしたライフスタイル提案型のオウンドメディア。
愛犬にとって快適なクルマの乗せ方から、愛犬におすすめのおでかけスポットやお役立ち情報が満載。
医療・医薬品業
健康美塾
第一三共ヘルスケア株式会社が展開する、美容と健康に役立つ情報を発信するオウンドメディア。
薬剤師やユーザーアンケートによるお悩み相談への回答や、健康にやさしいお弁当のレシピ、アロマやツボに関する情報など、女性にうれしいコンテンツが満載。
コンテンツマーケティングの欠点
- コンテンツを継続的に発信する必要がある
- 成果につながるまでそれなりの時間がかかる
これまで何度か説明を繰り返してきたとおり、コンテンツマーケティングという手法はユーザーが求めているコンテンツを介することでユーザーとの接触回数を増やし、ユーザーを顧客化し、リピーターへと育成していくことです。そのためには定期的にコンテンツ配信を行う必要があり、成果につなげるまでそれなりの時間を要することがコンテンツマーケティングの欠点ともいえますが、長期的な戦略としてとらえれば欠点よりも利点のほうがはるかに上回ることでしょう。
コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションの関係
コンテンツマーケティングはユーザーとのコミュニケーションを重視している手法であることを紹介してきましたが、より精度の高いコミュニケーション設計を可能とするWebマーケティングツールがあります。
マーケティングオートメーションツール
マーケティングオートメーションツール(MAツールとも呼ぶ)とは、顧客一人ひとりの興味関心に応じたコミュニケーションを取ることで、顧客との長期的な関係を構築することができるプラットフォームのこと。
MAツールを導入することでリストの収集から育成までワンストップで行うことが可能になります。
- 見込み客の創出(リードジェネレーション)…リスト獲得
- 見込み客の育成(リードナーチャリング)…メルマガ配信
- 見込み客の分類(リードスコアリング、または、リードクオリフィケーション)…閲覧履歴などに応じてリストを分類して、ニーズに応じたメールを配信
- 見込み客のリスト管理(リード管理)…氏名・年齢・趣味・勤務先・住所などの詳細情報を蓄積しリストの精度を高める。
MAツールを導入することでユーザーのニーズを把握し、個々に合わせた課題解決策を提供できるようになるのが、マーケティングオートメーション(MA)の強みです。ただし、導入するだけで自然にユーザーが増えたり売上が伸びるわけではなく、運用しながらユーザーごとにシナリオを変えていく必要があるため、それなりの知識と経験が必要となります。
【MAツールに搭載されている主な機能】
- メール配信機能
- ランディングページの作成機能
- Webフォームの作成機能
- キャンペーン管理機能
- リードナーチャリング/スコアリング、リードライフサイクル管理機能
- CRM統合機能
- ソーシャルマーケティング機能
- レポーティング機能
など、コンテンツマーケティング活動における作業効率を上げるための機能が多く含まれています。
コンテンツマーケティングの外注先
これまでコンテンツマーケティングの導入方法について解説してきましたが、成果につなげるためにはある程度の知識と経験が必要になってきます。知識は書籍などで学べばなんとかなりますが、経験は試行錯誤しながら積まなければ手に入りません。すでにコンテンツマーケティングを専門にしている企業に相談すれば、時間をかけずにその経験とノウハウを手に入れることが可能です。
「コンテンツマーケティング 会社 地域名」
などで検索すれば有望な外注先を見つけることができます。
コンテンツマーケティングを活用することで、今まで見えていなかったビジネスの課題も明確になります。時間と労力は必要ですが、正しい知識と経験を積んでいけば確実に成果へとつながることでしょう。
コンテンツマーケティングを通じてあなたのビジネスが成功することを心から祈ります。
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